JB マスターズ最終戦(野尻湖)レポート

こんにちは。

霞ヶ浦でのプリプラクティス→野尻湖でのマスターズ最終戦とおよそ12日間に及ぶ遠征から三重に帰りました。帰ると、ピュア・フィッシングさんから何やらセクスィ~なシェイプのワームが届いており、早く現場で使ってみたいという衝動に駆られながらも連日溜まった雑務をこなしております。

マスターズの方のトレイルもこれですべて終了となりましたので、レポートします。

JBマスターズプロシリーズとは

日本バスプロ協会(JB)が開催する全国トレイルのプロトーナメントです。

毎年、他のシリーズ同様12月の終盤までに登録し、全4戦を戦います。登録後のスポット参戦は可能ですが、1戦のみの登録などは出来ません。

今年は、第1戦河口湖(3月19~20日)、第2戦三瀬谷ダム(4月16~17日)、第3戦霞ヶ浦(7月23~24日)、第4戦野尻湖(10月8~9日)でした。

マスターズプロシリーズへの出場は、次の段階を経て登録可能になります。

1.NBCに登録し、どこかのチャプター戦で1年間の全戦に出場する。チャプター初戦までにチャプター会長に対して、プロ登録意向を伝え、チャプター全戦終了後にチャプター会長の面接を受ける。

2.翌年は、どこかのJBローカルプロトーナメントへの出場となる。全戦出場し、その翌年にマスターズへの出場が可能になる。

このような流れで初めてマスターズシリーズへの出場が可能になります。

カテゴリ的には、TOP50の一つ下にあたるプロトーナメントで、およそ100人超規模の試合になります。ちなみに、ここからTOP50への昇格は、上位30名までがJB会長面接の権利が与えられ、出場への環境などが考慮された上で合格した者のみがTOP50への出場が可能になります。なお、私がTOP50昇格を決めた年は、上位10名まででした。少し広がったとは言え、全国レベルの猛者が集まるマスターズではかなり狭き門と言えるでしょう。

また、100人規模の2DAYの試合をやるので、開催できる場所も限られてきますし、開催時期もハイシーズンでのフィールドへの影響を考慮して、”釣りには厳しめ”の季節が多く、かなりタフな試合が多くなります。

ルール

何をどうやって競っているのか?ということですが、マスターズはTOP50シリーズとは違って、単純にポイント制となっています。

1.ポイント制。1位110ポイントで1位下がるごとに1ポイントずつ下がっていきます。一番下で11ポイントまであり、ノーフィッシュは参加点の5ポイントのみとなります。

2.試合は2DAYの合算でポイント順に順位が決まる。

つまりは、1日目の順位が110点制、二日目の順位も110点制、その合算での獲得ポイントが総合順位となります。単純にポイント制なので、TOP50のように重量ポイントはありません。

また、試合の総合順位ごとに110点制になり、その4戦分の合計が年間順位を決めるポイントとなります。ちなみに、試合開始前の私の年間順位は17位。初戦13位、2戦目ノーフィッシュ、3戦目23位でこの順位にいるのだから、いかに「厳しいシリーズか」ということです。しかも、ここまで3戦で4本しかウェイインしていないにも関わらずです。

公式プラクティス

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今回の最終戦は、試合前週のプリプラ期間がちょうどTOP50霞ヶ浦戦のプリプラ期間に当たってしまい、野尻湖のプリプラが出来ませんでした。

とは言え、8月18日に湖底データのログはすでに補完されていたので、後はグルっと湖を回って季節感を確かめることに終始しました。

この日は朝から冷えましたね。朝の気温は11℃。なかなか蒸し暑かった霞ヶ浦に比べるとかなり厳しい寒さです。この日はレインウェアを着て浮かびました。

天気:晴れ

水温:18~20℃

水位:減水傾向。満水時からはマイナス1m弱。

水質:クリアながらターンオーバー中

風:南1~2mほど

ということで、およそバスのよく映るレンジを探っていきます。

毎年船団となるシースピリット沖や、枇杷島南、国際村~砂間ヶ崎までのフラットもチェックしましたが、メインベイトとなるワカサギがそれほど塊になっている訳でもなく、バスも朝以外はそれほどベイトとリンクしていないように感じました。特に、風が無くなってピーカンベタ凪になった時など全くバイトが出ません。

私も野尻湖の試合はこれまで何度も出ていますが、やはり晩秋になってくるとバンクの方が私にはバスを捉えやすいなということで、バンクもチェックしていきます。

およそ、バスがよく映る場所をショートリーダーのダウンショットでシューティングしていきます。が、、、どういう訳かバイトしても途中で抜けることが多く、少し悩みました。

フックやシンカーを小まめに変更して調整して行きますが、どうにもタックルバランスの問題と言うよりは、現在のバスの状態が原因ではないかなという感じでした。

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とりあえず、ダウンショットから檜原湖と同じライトキャロに変更し、ほどなくしてバスをキャッチ。ウェイトは900g。胃の内容物は小さいエビでした。

結局、前日プラで分かった事は、水道局ワンド、針の木ワンドは比較的バスがよく映り、バンクのメインベイトは小さいエビ、ターンとは言え、湖全体でのバスの移動は極めて速くなかなか捉えにくいということでした。

率直な感想としては、これは「リミットメイクを2日間しただけで勝てる試合」、また、「1日1本は絶対に取らないとダメ」と考えましたね。

DAY1

初日。前線が少し北にあり、曇り~小雨の寒い朝となりました。昼前には南11mの強風の予報。朝の本部協議により12:00帰着の短縮となりました。

いつもより2時間短い初日になったので、とにかく1本ずつ獲っていくしかないと。

フライトはラッキーにも2番。南風の爆風になることを予測して針の木ワンドに入り、少し粘って昼前に爆風になるのを待つ事にしました。というのも、この選手が多いカテゴリでは爆風に耐えられなくなった選手が絶対に風裏へ移動してくるのが分かっていたため、そちらを重視し、移動してくるバスを待ち伏せする戦略です。

ところが、これが後に判断ミスだと分かります。

ハードボトムのスポットに入ってすぐ、水深10mで良い反応があったので、船の真下ということもあってダウンショットを投入し、バイトを得ます。が、、、プラと同じように途中でフックアウト。。。それから何を入れても延々ノーバイトが続きます。

針の木ワンドから表を眺めながら、「早く風吹かないかな」と思いますが、待てど暮らせど吹きません。気付くと11:00。

その後、4インチグラブのライトキャロでようやく久しぶりのバイトを得て、キャッチに至ります。キーパーあるのか?!

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そんな訳で初日はキーパーサイズオンラインの250g1本。釣って来た中では最下位の58位(53ポイント)

そう、この写真のバックを見てもらえば分かると思いますが、初日は予報が大ハズレで終始ほぼ微風どまりでした。「動けばよかった」と後悔もしましたが、それだけは実に判断が難しいところ。動いてしまえば、戻ることはままならない人数ですから。

しかし、この1本は小さいながらも実に大きいものです。過去の経験で言えば、二日間とも釣ってくるのはこの時期の野尻湖ではかなりキツい。そういう点で言えば、野球でいうところの”犠牲フライ”か”送りバント”くらいの最低限の仕事はしたかなという感覚もありました。

DAY2

初日終了時での年間ランキングは24位まで後退。しかしながら、結局はこの日釣ってこないと話にならない。

とりあえず、ナゾにフックオフに悩まされたダウンショットは封印して、4インチグラブのライトキャロでバンクをひたすらランガンする作戦に変更。

ちなみに、この日の天候は朝から曇り/小雨といった感じ。ただ、DAY1と違うのは北北西の風が朝から強く、バンクを撃つにしてもボートポジションの保持がかなり難しい状況だったということ。

フライトは初日と真逆で、後ろから2つ目。

とりあえず誰も居ない亀石のバンクに入り、ひたすら10~13mをズル引き、ステイ、ジャークを入れて引きずり倒しますが、まだ回遊しているバスには当たりません。

その後、菅川、YMCAなどをランガンしながら、ノーバイトが続きます。

そして、北風がピークになり本湖で白波が立つタイミングでDAY1で入った針の木ワンドを覗いてみると…モロに風面なのを嫌がっているのか、誰も居ません。という訳で入ります。

しかし、不思議な物で、風が吹けば水も動くのか、HDSには何やら良さげな反応が移ります。

ライトキャロを風上にキャストし、ピッチング(上下動)するジャベリンを必死でステイさせます。そして、しっかりとライトキャロを止めて、ジャーク…ガツーン!という手首が折れそうなバイトが出て待望の1本目。450gと言ったところでしょうか。

リグり直して(スモールはここが重要。フックも新品に交換しましょう)、再びキャストしてまたもやガツーン!

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今度は900g。その後、バスも去っていったのバイトが無くなり、13:00のタイムアップを迎えました。

DAY2は単日29位(82ポイント)でした。

総合は53+82=135ポイントで32位(79ポイント)になり、年間は270ポイントで15位という結果になりました。

リグ

スモール戦の場合、これがどうしても重要になります。下にも書きますが、おおよそ”管釣り”的な要素が強いため、「コレ」といった釣り方が見つかればかなり強いのですが、前日プラでは釣れたサンプル数が少なく、必然的に消去法になっていきました。

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◆ライトキャロライナリグ

ロッド:Abu Fantasista STUDIOUS FSNS-62LS MGS

リール:Abu Revo LT 2000SH

ライン:Berkley VANISH Revolution 3.5lbs

シンカー:ZAPPU 3.5g

ワーム:Gary 4インチグラブ

フック:RYUGI Hobbit #1

シンカーは、バンクやハードボトムの場合、スタックしやすいので、あえて高比重の焼結タングステンではなく、樹脂タングステンの物を使いました。ロッドは、このリグでは今のところこれが一番しっくりきます。

オフセットフックでグラブを裂きながらフッキングするため、ちゃんとロッドにパワーが無いといけません。その点、この62LSは最適です!

リールは桧原湖戦のレポートでも書きましたが、ドラグ釣力が7kgあり、ゴリ巻きするためです。このリールは兎に角強い。問答無用でウインチできます。

そして、もう一つ。

この時期、10~12mのディープからバスを上げてくるため、必ず必要になるアイテムが二つ。

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一つは、O2パワー(オーツーパワー)。これは、酸素消費量の多いスモールマウスには欠かせません。

もう一つは、フィッシュプロテクトバッグ。これ、エア抜きしなくてもバスの姿勢を保持してくれます。あと、あれだけ落ち着きのないスモールマウスも、これに入れると不思議としおとなしくなります。時間が経つと慣れてきて、横に向かなくなるので、このバッグはとてもありがたいですね。

試合のまとめ

ということで、初日に尽きます。天気と時間短縮をネガティブに捉えた結果、こうなってしまったのかなと。いずれにしても「これ最強」という釣り方が見つからなかったのが今回の敗因かとは思います。

野尻湖というフィールドは、アメリカで言うところの本来のスモールマウスバスの動きとは違う、日本独特のスモールマウスではないかと思います。その点桧原湖も同じかとは思いますが、丸型で変化の少ない野尻湖ではなおのこと釣り方への依存が大きいかと思います。

まぁ、言うなれば”巨大な管釣り”なので、鱒と同じような習性のスモールマウスからすれば、まさに管理釣り場そのものです。

一言で言えば、「芯を食わなかった試合」と言えるでしょう。悔しい。

これで、マスターズ戦は全戦終わりましたが、1年の感想としてはやはり2戦目の地元三瀬谷でのノーフィッシュ(荒天のため、1DAYになりました)が痛い。それでも年間15位に入れるのはTOP50による地力と言ったところかなと思います。

あとは初戦で獲得したバスプロ選手権(河口湖)がTOP50の翌週にありますので、そちらも全力で戦います。

おまけ

野尻湖グルメガイド?的な(笑)

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野尻湖マリーナさんの味噌ラーメン。これは実に美しくて旨い。いや、ほんまに美味しいです。他のマリーナから出船していても、桟橋に付けさせてもらえますので、とてもありがたいですね。冷えた体を温めるには最高です!食事の営業をしていない時もありますので、あらかじめ電話で問い合わせてから行くのが良いかもしれません。ハイシーズンは常時営業しているようです。

8

樹香(じゅこう)さんのお蕎麦。半天丼のセットです。蕎麦がとても旨い!もちろん、天丼もカリッとしててボリューム満点。

私は本家が長野なので、蕎麦が大好きなのですが、やはり蕎麦はちゃんと蕎麦の香りが強いのが好きです。ここのは強くてイイ香り。ちなみに、蕎麦は冬にざる蕎麦を食べます。夏は暖かい蕎麦。これは小さいときに婆さんに教わったのですが、秋に収穫するそば粉の味を一番堪能出来るのが秋~冬。そして、水が冷たくて茹でた蕎麦が一番締まるのも冬。ということで、蕎麦の味が一番分かるのが冬なので「冬にざる蕎麦」なんだそうです。夏は逆に一番蕎麦がマズイ時期になるので、あたたかいおつゆで食べると。でも、今は国産でなければオーストラリアなんかから逆の季節の新蕎麦が入りますからねぇ…

9

奥泉ガイドから「一度は食べないとダメだ」と言われて行ってみたランバージャックさんの「オムハヤシ」。これは、絶品。トロトロふわふわです。中のチキンライスも肉と野菜がゴロっとしたボリューム感満点です。一言で言えば、絶品でしょう。

4

グルメではないけど、妙高の共同浴場「大湯」。

源泉かけ流しの、贅沢なお風呂。料金はなんと250円!

シャンプー、コンディショナー、石鹸はありませんのでご持参ください。

とてもいいお湯です。僕の好きな温泉ベスト5に入ります。

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同じく妙高駅前の定食屋「やおとく」。

ボリュームがすげー。ごはん大盛りは40代には危険レベル。

味ももちろん美味しいです。

とこんな感じで、美味しい店やお風呂も充実した野尻湖にゼヒ遊びに行ってみてください。

今年は、11月第2週末までバス釣りが延長されたようなので、まだまだ行けますよ!

今年最後のスモールマウスを楽しみに行ってみるのも良いのではないでしょうか?

奥泉ガイドもまだ営業してますので、この時期でもイイ釣りしてみたい方は検索して問い合わせてみてください。

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