チャプター奥伊勢湖宮川第3戦レポート

お久しぶりです。

ここのところ多忙で、なかなか自分のコンテンツには手を付けられず、、、ネタがどんどん溜まって行ってしまいます。気分的には、締め切りに追われている”いささか先生”(?)みたいな感じです。

そんな訳で、多少話が前後しますが、今回は6月25日に三瀬谷ダムで開催されたチャプター奥伊勢湖宮川第3戦についてレポートします。なぜこんな結果になったのか?ウィナーと違う道を辿ってしまったのはナゼなのか?誰しもが経験のあることかもしれませんが、今回の派非常に分かりやすい例の一つなので、ご参考にでもなればと思います。

前週プラクティス

前週は土日の二日連続で入りました。また明日書きますが、そのうち日曜日はガイドでして、アーリーサマーパターンのようなバスも釣れ、それなりの結果でした。

ただ、大きく違うのは水位。三瀬谷は通常の水面標高が81.5mほどですが、前週は79.1mほど。2m半ほどの減水の状態でした。

前日プラクティス

トーナメント前日に現地に行ってみると、水面標高82mほどの超満水。週中に雨が降って、ウェブサイト上で公表されている水位はチェックしていたので、驚きはありませんでしたが。

所用のため、少し遅い出船になったため、湖全体を流してカバーの質や障害物をチェックしました(ルール委員長のため、危険個所が無いかなどもチェック)

結果としては、全体として濁りが強くかと言ってクリークなどのインレットもそれほどパワーが無さそうだということが分かっただけ。水温的には表水温は1℃ほど前週よりさがっているなと。

トーナメント本番

そうです、私が大変お世話になっているZPI”カップでした。いつの間にこんなカッコいいトーナメントシャツが作られていたのか知りませんでしたが、マゴコロデザインさんは相変わらずエエ仕事しますね。楽しそうに挨拶をする池畑氏。実は彼はZPI”の中でも腕の立つメカニックなんです。リールに関してはエエ仕事するんですよ。

私もルール委員長として、ルール説明をしてミーティングが終わりスタート。

運命の1本目?

今回の試合はこの1本目の”見立て”が全てだったのではないか?と思います。

私の取った作戦としては、上流やインレットなどがそれほど強く無く、かつ湖全体が連続したカバーだらけ、天気も曇りということで早い時間はシャローフラットをDEXバイブレーション VB60R(濁っているのでラトルイン)で連打、その後、クリークマウス近くの大きな地形変化とハードボトムでネコリグという感じでした。

シャローフラットに関しては前日同様静かなもので、ボイルも無いため不発に終わるだろうなとは思ってはいましたが、連射にも不発。

そこで、クリークマウスの地形変化に行き、BerkleyのFeco登録になったパワークローラー(ウォーターメロン)のネコリグを投入。

橋の支えとなるコンクリ壁から出ているハードボトム沿いを、底を切らないようにゆっくりシェイクして濁りを揺らしてすぐに1本目。

385gをキャッチ。ところが、これをどう考えるかで運命が変わってしまった気がするんですよね。私はこれを普通にエビでも食ってるフィーディングの魚だと考え、底モノ、ベイトフィッシュのいずれかを積極的に食いに行くバスを探しに行きました。

タックル(ネコリグ)

ロッド:Abu New Fantasista STUDIOUS FNS-60ULSⅢ

リール:Abu Revo MGX 2500SH

ライン:Berkley VANISH Revolution 3lbs

考え方の分かれ道

実は、このクリークの入り口で優勝の稲垣プロとすれ違ったのですが、この時点ではお互いまだ1本。しかし、挨拶がてら私が「集中している」的なニュアンスの事を言ったようです。

この時すでに二人とも「普通の釣りをしても釣れないな」とは感じていたようです。普通であれば、シャローフラット、カバー、地形変化、ハードボトム、岬とやっていけば何かしらの反応があるにもかかわらず、キーパーはおろかノンキーさえもあまり反応が無い。

そこで、私はエリアを大きく振って、エリアによるバスの季節感の違いを求めました。分かりやすく言えば、自分の狙っている季節を前倒しし、さきほど書いたように積極的に捕食しているバスを探しに行く方法。

一方、稲垣プロは優勝コメントでも言ってましたが、「実は見えないスポーニングベッドが出来ているのではないか?」説を立てました。要は、季節を少し巻き戻した感覚ですね。

私もTOP50の旧吉野川のプリプラ時に同じような経験をして、補正したところ翌日とても釣れたことがあったので、それも薄々は感じましたが、それでもバスのクォリティを考えるとアーリーサマーっぽいバスの方が重量があると考えて勝負に行きました。

稲垣プロは、スロープ下流のクリークのクリークマウス~真ん中の分かれ目までの僅か20mほどのハードボトムのバンクに的を絞り、10cm刻みで撃ち続けたそうです。まるでグラウンドでコンタクトレンズを探すような気の遠くなるような作業ですけど…

通常の釣り、例えばダウンショットにしてもネコリグにしても基本的にはズル引き、もしくはシェイクして移動させますが、そりゃベッドだとしたら直径20cmほどのベッドにリグがとどまらずに動いていってしまえばオスのバスでも拾ってはくれません。それが、この時期のちょっとした”落とし穴”とも言えます。

実際のところ新しくベッドが出来ていたのかどうかは別として、この考え方で釣って来た稲垣プロは7本釣り、入れ替えもあって優勝、私は最初の1本の後にクォリティフィッシュには辿り着けず10位という雲泥の差がついてしまいました。

今回は納得の負けですね!

濁りの中では何を見せるのか?

トーナメントの話はちょっと横に置いておいて、、、Facebookの方でコメントいただいたので、少し書いてみます。

先ほども書きましたが、「濁りを動かす」って何ですの?ということですが、、、

まず、濁った時どうします?

考えられることは、下記の物ではないでしょうか?

1.巻く

2.シェイプの大きいワームを使う

3.濃いカラーのワームを使う

他にも細かく上げればいくらでもあるかと思いますが、大まかにはこんな感じ。巻きはとりあえず置いておいて、今回はワームなどの話。

実は、ワームにも「強い・弱い」要素というのがいくつかあって例えてあげると下記の感じ。

a.カラー(黒もしくは黒に準ずるシェイプがはっきりするカラーを「強い」と定義し、クリア系を「弱い」と定義する)

b.サイズ(大きい物や長い物を「強い」と定義し、小さい物や短い物を「弱い」と定義する)

c.シェイプ(モジャモジャ系のボリューム感のあるものを「強い」と定義し、ストレート系を「弱い」と定義する)

d.素材の硬さ(硬い物を「強い」と定義し、柔らかい物を「弱い」と定義する)

e.重さ(重い物を「強い」と定義し、軽い物を「弱い」と定義する)

とこんな感じで定義付けをしています。

で、濁った時は基本的に「適度な強さ」から試すわけですが、それが今回のパワークローラーのネコリグだった訳。

「ウォーターメロンて濁りの中で”弱く”ありません?」って声が聞こえてきそうですが、実はメーカーやその時の濁りの質にもよりますが、ウォーターメロンは意外に濁りの中で目立つカラーだったりします。なので、上記の定義で行けば「若干強め」。

サイズは4インチなので「普通」、シェイプは「弱め」、硬さは「強め」、重さはボトムを引くため「普通」。強い要素は”硬さ”しかありません。つまり全体としては若干弱めです。もちろん、トーナメントで誰かが散々撃った後に入れないといけないケースが多いので、若干弱めを選択します。かと言って、完全に弱いとバスが気付かない。

そこで、硬さを使って「濁りを動かす」ということです。基本的に濁っていてもバスは目を使って餌を探し、バイトするものと私は考えています。それを「波動」と表現する人も居ますが、私は「濁りの動き」で気付いていると思っています。

ちょうど、イメージとしてはピクピクや虫パターンと同じ。

ああいう表層系の釣りって、ルアーから発せられる波紋がありますよね?あれが広がって行き、遠くのバスも何かに気付きます。つまり、ルアーのサイズその物以上に波紋がルアーの代わりをしてくれるわけです。そして、その動きの中心に居るルアーを見つけて食う。

今回のネコリグも同じ。濁り(泥なので、「溶液」ではなくコロイド的なもの)は動きが分かります。したがって、その濁りを動かす事が弱いワームで強めのアピールをするということになります。

長々とした説明になりましたが、皆さんも「強い」「弱い」の要素を上手く考えてプレッシャーの掛かったバスを釣ってみてください。

やはりエレキ戦と言えばPOWER DOME

ZPI製品で今回大活躍は言うまでも無く、、、

POWER DOME

エレキ戦には欠かせません!フロントのツアー82に装着していますが、実に快適です。

思い起こせば、このパワードームを最初に開発するキッカケは、2001年に私が私用していた37ポンドのエレキを「いかに速くするか?」というところからでした。最初のプロトは今のパワードームとは全く形も違うものでしたが、そこから改良をして現在の形になり、今に至るまでZPI”最長のロングセラー商品となっています。今では他社製品も含め、エレキに何も付いていないと不思議な感じさえ受ける時代になりましたが、開発していたあの頃はまさかそんな商品になるとは思わなかったですよね…

また、このパワードーム、エレキ戦のみではなくエンジン戦でもエレキで釣りする時の波に対するピッチング緩和の面で役に立っています。今後も改良が加えられてさらにロングセラーになってほしいものですね!

まとめ

長々と書きましたが、とりあえずポイントも付いて年間も14位。近畿ブロック出場権の15%まではあと7ptsほど。残り3戦でまくれるのか?(出場出来るのか??)

当面のスケジュールとしては下記の通り。

7月1日~2日 池原ダム

7月3日 池原ガイド

7月7~9日 七色ダム

7月11~13日 霞ヶ浦プリプラ

7月15~16日 チャプター和歌山

7月20~23日 マスターズ第3戦(霞ヶ浦)

7月29~30日 チャプター奥伊勢湖宮川第4戦

7月かなりタイトです。。。ガイド予定出来ましたらまたアップしますので、よろしくお願いいたします。

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